旅のその後
KOMBUCHAは元気に発酵を続けている。
そういえば、クリスチャンさんの肌は、年齢の割にとてもハリがあり、ツルツルだった。KOMBUCHAの成果?
たくさん作って飲もう。
あれからハンバーガーの食べ歩きをしている。
やっぱりクアアイナがナンバーワンである。
二番煎じは二番煎じでしかなく、しょぼい店のハンバーガーはしょぼい・・・。
ところで少し話題は変わるが、最近鎌倉が観光スポットで、雑誌にいろいろな店が載っている。
同時に新しいお店がどんどんオープンしている。
・・・結局ですね、突貫工事でできたような店の食べ物の味も、突貫工事の味がする。
しょぼい店の料理はしょぼい。
老舗は老舗の味がする。
おしゃれっぽい店の料理は、おしゃれっぽいだけ。
金儲け的な店の料理は、コスパ良しで味は普通。
ちゃんとした内装、ちゃんとした家具、ちゃんとした食器。そんなお店の食べ物が、やっぱり美味しい。
こうやってみていくと、雑誌に載っている店の半数以上は淘汰できる。
ところで、今日はクリスチャンさんからメッセージが来た。
「マングースは行った」らしい。
そしてニワトリは3つの卵を産んだそうだ!
ああ、ニワトリの声が恋しい。
今日この瞬間も、あの家の周りではニワトリが鳴いているんだなあ。
やっぱりもっといろいろな国に行きたい!
またクリスチャンさんの家にも行きたい・・・。
旅の後記
まず、行ってよかった!
行かない選択ももちろんできたはずだ。
が、それをしたら自分に負けるように思ってしまったのだ。
負けずに行ってよかった!
レンタカーのせいで、予想より多くの出費をしてしまったが、まあ、仕方あるまい。
今回の旅の目的というか、意味は、もう、いい意味でヤケクソに生きていこうということへの証明のようなものだったのである。
は〜、何言ってんの、この人・・・。
普通、旅は楽しむためとか観光しに行くんやろが・・・。
“ふと思いついて、ふと海外でも何でも、ひとりで行っちゃう”
っていうことが、出発前は大層なことに思えたのですね。
今思うと、それが何なのよ、なのですが。
もっと世界を家にしちゃいたい。
現実を夢にしちゃいたい。
君の名は。の婆ちゃんじゃないけど「あんた、今、夢を見とるな?」
そう、私は夢を見ているのだ。
分かってるくせに、なのになぜ私は、その夢の中で、ウンウン唸っているのだろう。
好きにしていいのに、好きにできない。そんな状態が半年くらい続いたのでした。
本を読むことや考えることにしか、興味の矛先が向かなかったのが、もう行き詰まってしまって、なぜか急にハワイだったのですねえ・・・。
パッとした陽の気が必要だったのだろうか。
それからきっと、「もっと信じなさい」ということだったのかなあ。
信仰深いクリスチャンさんなどに出会って・・・。
彼女らは、目に見えないものを本気で信じてる。
もちろん私も信じてるけど、あれほど手放しじゃないし、どこか遠慮がちだ。
もっと信じてみなさいよ、ということと、イエス様のこと忘れないでね、ということなどなど。
それからもちろん、これだけのことをひとりでこなして、当然自信にもなりましたし。
次の旅はなぜか、韓国のカジノで一山当てる、っていうアイデアが来ております。
実行するかしないかは、その時の気分です・・・。
おみやげ
“物”にはうんざり気味の私が持ち帰った品は以下のようである。
はちみつ!
左下の2つの便は、ハワイ島の、それぞれ特有のお花から取ったはちみつだ!
1つ8ドル程度。
最近、はちみつをお湯に溶かして飲むのがマイブームである。
「崖の上のポニョ」でポニョたちが飲むのも、これ!
それぞれのお花の味の違いを感じたい。
後ろはパッションフルーツのパンケーキシロップである。
家に帰ってからもハワイ気分が味わえる。
右後ろはドレッシング。
それからこちらは、コナコーヒーたちである。
まだ一番右しか飲んでいない。おいしい。
こちらもお家でハワイ気分!
何より帰国して、自分で淹れたコーヒーを飲めることが幸せだった。
(クリスチャンさん宅にはインスタントしかなかった・・・)
1つは家族にあげた。
実は家族にはもう内緒というか、言わずに旅立ってしまったのだ。
心配させるだけ可哀想と思い。事後報告。
母「おっそろしい・・・」と一言。
あとは、ヒロで買った、素敵な木のピアス。
そう!あと、クリスチャンさんからのおすそ分けのコンブチャの菌株!
今、順調に菌が育っている。
なんだかんだ言って、いい旅であった。
7日目 飛行機、家路
やれやれ。Alamoレンタカーのぼったくり体質にゲンナリしたりとか、コナ空港のセキュリティーで、うっかりバックにお水を入れっぱなしにしてしまって、ボディチェックを受ける羽目になってしまったこととかのトラブルはありつつも、なんとか乗り込んだ。
よし!今回は一列占領して寝転がるぞ!と、意気込み、最後に乗り込んで、ちゃっかり後方の空いている列を占領しようとしたのだが、失敗した・・・。バレてしまった・・・。くそ!こういう時の日本人は、ひどく意地が悪い。
本来の席へ戻る。隣は、なかなかにいい少年だ。
ま、ブスなババアに囲まれて一列占領するよりも、素敵な少年の隣の方がいっか!とプラスに考えてみる。
最初、日本人かと思ったのだが、ハワイの人っぽい。
とにかく素敵なオーラをしていたのです、この少年。
ひとり旅かひとり移動かな?と思っていたら、どうやら前の白人おばさんと白人娘と一緒らしい。
で、この少年、飲み物とかお水を一切もらわず断るのだ。
サンドイッチの袋が配られた時も、サンドイッチの袋の上にチョコンと載ってるチョコレートを一つだけ取って、スチュワートさんに笑われてしまったり、とにかくひどく遠慮がち。
白人娘が「ボールペン貸して」というと、ササッと貸して、じっと待っている。
とか色々、他の行動などを総合して私は判断したのだが、きっと養子なのではないか。
で、なぜかモニターをハングル表示にしていた・・・。話す言葉は英語でパスポートもアメリカ。見かけは完全な東洋人で、暗めのスケボー少年風。
私は、そうだ!この親子のところの養子なんだ!と勝手にもう直感的に判断してしまった。時間をかなり共にしているような親和感があったりなどして。
映画は「君の名は。」を見ていた。それ以外は見ずに、イヤホンで音楽を聴いていた。
なんだか妙に気になってしまう。
やはり素敵なオーラの人って、人にこういう好奇心を与えるのだなあ。
なんか、着ているジャージさえ、高貴に思えてしまう。
やっぱり素敵なオーラを出すような人は、生い立ちが複雑なんだよなあ。
そんなことを考えた。
ハワイアン航空のおつまみスナックが美味しかった!
飯はまずい・・・。サンドイッチは美味しかった。
少年に私の好奇心を感じさせては申し訳ないと思い、映画に集中。
行きの飛行機で「きっと星のせいじゃない」っていうのを頑張って1時間見たけど、どうにもやっぱり面白くなかった・・・。
ファンタジックビーストという魔法シリーズを見る。主人公がかっこよく、衣装が素敵だった!
それから私も「君の名は。」を。2度目だったが見た。また新鮮に思えたことなどもあった。
ひとりでまた感動して、ちょっと涙が出る・・・。
目に涙を溜めてエンドロールを見ていたら、少年が私のことを見ていた。
私も何かオーラを発しただろうか・・・。
「袖触れ合うも多生の縁」「一期一会」といいます。
なんだか私は、心の中でこの少年に「がんばれ!がんばれ!苦しんだものが最後は勝つんだ!がんばろうね!」とエールを送っておりました・・・。届いたかなあ。
私たち、人生の中で、8〜9時間を、隣同士で過ごしたのは、かなりの縁でありましょう。
そして、あっという間に羽田へ・・・。
また退勤時間と少し被ってしまった。
もう私はヨレヨレの格好で、異様なオーラを発していたのでありました。
いつだったか、かなり昔なのだが、もう10年以上前、韓国の空港で、どっか遠くから帰って来たと思われる青年が、ヨレヨレっていうか部屋着のような格好で、首には枕を巻きつけて、でっかい布の旅行カバンをひいていた姿がすごく印象に残っていたんだけど、まさにあんな感じ。枕こそ巻きつけていなかったけど。
おい、ここはあんたの家なの?っていう・・・。
はあ、それで何か文句あります?って感じ。
“身だしなみ”とかいうのも、よくわからなくなってくるのですよね。
例えば私がヨレヨレでもさ、考えてみて?
ブワブワのスカートとかさ、スカンチョだかなんだか知らんけど、パジャマみたいなズボンを履いてたり、っていうのは、あれは流行りで他にも履いている人がいれば、パジャマとはならないわけですか?
変な格好も、流行りならまかり通る、集団ならまかり通る。っておかしくない?
わたくし母親から、「それで電車に乗らないでね」って、ある程度しつけられて育ちましたが、この娘はもう、それを遥かに超えたこんなヨレヨレで電車に乗っているのですよ。知らぬが仏。
もうなんでもいいや。
電車がなんだっていうの?
所詮電車なんぞ、庶民の乗り物だろうが。
いや、人を不快にさせちゃいけねえですよ、お客さん。
とはいえどもね、私のヨレヨレよりも、目に毒な人間なんて、ぎょうさんいるんですけど。
そういう問題じゃないだろが、ってことなのか、もう私には分からない。
昔っから、この世界の、特に日本の、ルールには何かこう、??で、反発心とかじゃなくて、その、常識みたいなものが、そっくりそのまま欠落してしまっていて、理解ができないのです。理解する素養がないのです。
いくら芽を撒きましても、それが私の中で芽を出すことはないのです。
そんなこんなで、「ヨレヨレの私=結構イケてる」っていう、私だけの変な価値観でもって、家路につくのでした。
帰って来ちゃったね。
行く前は、実は少し高跳びの気持ちだったのだ。
ひとりで左ハンドル運転して、ビュンビュンやるなんて。
でも、帰って来てしまったら、なんだったんだろう。
それどころか、この1週間の、ハワイでの暮らし、思い出そのものが、もうすでにどこか他人事のような気分になってしまうのでした。
7日目 最後の試練
ああ、もうこの日が来てしまった。
すっかりこちらの空気にも慣れ親しんだのに・・・。
朝起きて、パッキング・・・。
13時には飛行機に乗らにゃ。
それまで何しよ?
もうエンジンも絶好調ではないし、ガソリンもそんなにはないし、お手柔らかなところで・・・。
と、思い出したのが、空港からわずか10分にあり、カメさんにも会えると書いてあった、インターネットのこの記事だ。
グーグルで「ハワイ島 カメ」と検索すると、一番上に出てくる。
ハワイ島はウミガメ天国! ウミガメと泳げるビーチ | Lealta(レアルタ)
結果、このクソ記事!ということなのだ。
結果、今後インターネットの記事は頼らないようにしよう、という教訓を得た。
こういう無責任な記事を書いて、金をもらっている奴がいる。ゆゆしきことだ。
多分この人、実際にここへ行っていない。もし行って書いたのだとしたら、すごくぶっ飛んでて常識はずれ。
まず、10分じゃ行けない。距離的に10分でも、道が想像を遥かに超えてガタガタで、4WDでも時速10キロくらいじゃなきゃ走れないような道。
じゃあ、普通車のレンタカーだとどうなるか?
恐怖を覚える。サドルロードどころの騒ぎではない。
道がボコボコで、平気で10センチ以上の凹みがボコボコ空いている。
車がハマっちゃって動けなくなったり、まあとにかく車がおかしくなりそうな道だ。
普通車は途中で車を降りて、ビーチまで歩いていた。歩かなきゃならない距離は、およそ2キロ以上だ。往復したら4キロ以上になるだろう。炎天下の中。
結局私は、もう途中で行く意味がないと判断して引き返した。
日焼けして汗と冷や汗をかいただけだ。
もう海も亀もいいや。面倒なことにならずに、帰れれば。そんな気分になった。
無事空港に着き、やっとこさ、はあ、大冒険はほぼ終了だ。
あとは、飛行機が私を運んでくれる・・・。
6日目 最後の夜 またイエス様!
無事家に帰り着く。やれやれ。あとは明日、空港に行くだけだ。15分のドライブで全ては終わる。(と思っていたが、また少し恐怖を味わうことになるとは、知らなかった)
家に帰ると、映画見ない?とクリスチャンさん。
私のパパイヤを御裾分けし、パッションフルーツのKOMBUCHAをもらって飲みながら映画観賞。
イエス様の物語である・・・。
まあ、こういう時はおとなしく見る。
そしたら、結構おもしろかった。
知らなかったこととか、忘れていたこととか、かなり新鮮に感じたものだ。
私の思想的視点は、恐ろしく高いところに来ていることを確認した。
でも途中で眠くなってしまって、クリスチャンさん途中を飛ばしてくれる。
シーンは、イエス様が十字架を背負わされて罵倒されるところへ。
クリスチャンさん涙ぐむ。多分、この映画、何十回と見てるはずだけど。
私もちょっと心が痛かった。
いつの時代も、いわゆる俗人的民衆って、恐ろしく残酷で、これは人なのか?と思う。汚い、醜い。
小学校のとき、飼育小屋のウサギを木に投げて当てて笑っていた、くそ憎たらしい女子児童の姿を思い出した。あれは人間だったのか。
今の私だったら、あんな奴の頭、ぶっ叩いてやる。
当時の健気な私は、そのような怒りより「なぜ?」と、その行動の訳が分からず、でもウサギがかわいそうで、クスンクスン泣いたのだった。
そんなこんなで映画が終わると、クリスチャンさん「あなたのためにお祈りしていい?」というので、お祈りしてもらった。
熱烈な信者の祈りは強力なのだ!
私はイエス様も味方につけたぞ!思いがけず・・・。
なんだか、最後の夜は、イエス様のおかげか、ぐっすり眠ったような気がした。
6日目 ワイメアからのサドルロード
このサドルロードは、もう、こりゃゲームの世界。
アップダウン。その傾斜は45度くらいは軽くあった。
くねくね。くねくね+アップダウン。
もちろん写真は撮れなかった。
ぜひ、ドライブ好きは通ってみてほしい。
ジェットコースター!
ヒャッホー!なんて私は浮かれていたが、車はヒーヒー言っていたらしい・・・。
マウナケアに着いた時には、メーターパネルのエンジン警告灯に光が灯っていた・・・、げげ。
ごめんね、車ちゃん。すごくあなたを苦しめちゃった・・・。
おまけにまた出た!Low Fuel。なんで〜?給油したのに!
後で知ったのだが、上り坂をたくさん走っていると燃料が少なく表示されるらしい。
騙された。
クッソ〜と恐ろしくなって、この日はマウナケアロードの中腹までも行かず、路肩で風の音を聞き、早めに引き返した。
でも帰りは下り坂だからか、全然ガソリンが減らない。
なんだよ〜これなら中腹まで軽々行っても、たくさん余ったのに!
(レンタカーのガソリンは使い切った方が得と思っていた。結果、それは間違いであった)
そんな悔しさを感じつつ、家までの道。もう慣れっこだ。
まだエンジン警告灯はついていて、怖い・・・。