ハワイ島 女ひとり旅

ハワイ島を女ひとりで旅した記録

5日目 イエス様のタダ飯

前日、ロングドライブを終えて家に帰ると、ホストのクリスチャンさんから「ねえ、映画見ない?」とお誘いいただいたんだけど、ヘトヘトに疲れていたので、「今日はちょっと休みます。でも明日はのんびりするつもりだから」と伝えると、

「あ!明日、日曜日だから一緒に教会行かない?タダ飯もあるわよ」とお誘いいただき、なんか面白そうだと思い、連れて行ってもらうことにしたのだ。

クリスチャンさんの車に乗り、カイルアコナへ。

教会といっても、チャペルではなく、風通しのいい海辺のレストランで、そこで癒されるようなピアノを弾いている男性と女性。お説教をするハワイアンと中国のハーフの神父様がいて、20人くらいの人が話を聞いていた。

とても気持ちのいい空間。

太っちょの女の人がいて、この人、お母さんが日本人だというのだ。とても可愛らしい人であった。

「私はね、幼い頃お母さんに虐待されてたの。理由も分からずに叩かれて。でも彼女が不幸だったからなのよ」と明るく打ち明け話。

「でも彼(神父様)にヒーリングしてもらってだいぶ癒されたの。彼は地元のヒーラーなのよ」とのこと。

私も神様の研究には余念がなく、独自の考えを持っているが、この神父様のお説教はよかった。お説教というより、自己啓発に近い感じで、とてもポジティブであった。せっかくだから便乗して、私もポジティブな想いを一層強くしたのだった。

強力なパワースポットだというハワイ島で、こうして静かに神様について精神統一できる時間が持てて、ありがたい。

神父様のお話が終わると、みんなそれぞれペチャクチャする。

実はさっき演奏していた女性も、お母さんが日本人らしく、この方は日本語もペラペラであった。やっぱり日本人はハワイが好きなのかしら。昔からお嫁へ行く人がたくさんいたのねえ、なんて思いつつ、お話。

イルカのことについて聞いたりする。

こうして日曜日の朝に、ポジティブにより良く生きようとする人々が集って、交流するっていうのはいいなあ。

それに神様のところへ来る人というのは、やっぱりそれぞれ何か辛いことがあるわけで、そういう人たちっていうのは、私は好きである。

この人たちの集いというのは、これで終わり、クリスチャンさんと、海辺でピクニックしているもう一つの、フリーでご飯が食べられるところへ向かう!

ここは、オールドコナ国際空港のビーチである。

空港がそのまま駐車場になっているので、すごく広い!

そこで集っている幾人かの人々。

飯あり。

ご飯に牛肉に鶏肉、ワンタンを揚げたやつ、春巻き。

クリスチャンさんはサラダを持参して大きなボウルで作る。

それらを食べつつ、お話。

今日の集会はどうだったよ、とかである。

私は少し退屈になってしまったので、駐車場の向こうにある植物園を見に行く。

とっても綺麗!

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そして怪しいおじさんに出会う。

 なんだか浮浪者みたいなのだ。イングリッシュスピーカーでもなさそうだ。

でも「Friend!」と話しかけてきて、いろいろ植物の説明をしてくれた。

この下の赤い花は、アフリカから来た薔薇だそうだ。

ヘぇ〜!と見ていると、「ねえ!薔薇なんだよ、これ!アフリカからの!すっげ〜物語なんだよ!」とおじさん。

偉大なことらしい。確かに。全然原型を留めていないし、いつの時代かは知らないけど、アフリカは遠い。

「Friend!」とおじさんがまた別のところから呼ぶ。

スッゲーだろ、と自慢げなおじさんだ。

「絵を描く?」とおじさん。「はい」と私。

「何?油彩画、水彩?」

「水彩です」

「おりゃあ、油絵描くんだよ」とおじさん。

「Friend!」とまた別のところから呼ぶ。

ねえ、なんかどんどん遠くに連れて行かないでよ。いい人そうだけど、まさかまさか・・・。と少々警戒する。

「こりゃあ、コットンの木だよ!」と、綿花をくれるおじさん。

ふわふわ!

喜ぶ私を見、木をゆさゆさしてさらに綿花を落とす。

「ダメだよ〜、こんなことしちゃあ!」というと、あはははは。

「こりゃあ、食えるんだよ」と近くの木の変な実をもぎ取ってパクリ。

汁が滴る。とってもジューシーだが、見たことないフルーツだ。

「食べれるの?」と、私も食べてみようとするが、

「まあ、俺は食べるけどよ。苦えよ、薬だよ」というのでやめた。

なんとなく私の警戒オーラを察したのか、

おじさん「じゃあな、Friend。俺の名前はダニエル」と言って手を振り、植物園のさらに奥へ消えた。

目が優しかったら、きっと悪い人じゃなかったはず。

でも、身なりと歯は大切である。

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 そんなことで、植物園からみんなのところへ戻ると、メンバーが少し増えていた。

若い子も2人いる。

中国の可愛い女の子と、白人青年だ。

白人青年、何やら私に質問するが、よく分からない。

「日本人なのよ」とクリスチャンさん。

「ええ〜〜〜!すっげ〜(日本語)!」ということになる。

なんとこの青年、日本に2年住んでいたというのだ。日本語も結構できた。

ドイツやデンマークなどなど世界各国で暮らしたことがあるらしい。

それでこの青年と、神さまとイエスさまについて、長々談義するのだった。

なかなか興味深かった。

私は、もちろんイエスさまが大好きだし信じてるけど、イエスさまナンバーワン!オンリーワンってのは解せない、と主張したので、僕もそう思ってたけど、でもイエスさまがナンバーワンなのだと、自分の体験談を混ぜて深く説明してくれて、なるへそ、と思う部分も多々あったりした。

何かを本当に深く信仰することのパワーを知ったように思う。

かなり長々になってしまったので、時間が来てしまい、お別れ。